南から来た発明家


「これ、こんぴゅ〜たって言うんですか!?」

「いかにも〜!

それは特に、パソコンと呼ばれておる代物じゃ〜!」

「ぱ、ぱそこん?」

「長いとパーソナルなコンピュータで、

短いとパソコンじゃ〜〜!

ちょいとレガシー(古め)な代物じゃわいなぁ〜!」

「れ、れがしぃ…!」

わ、わかんない言葉ばっかりだなぁ〜!

こんなとき、巻物があれば…

「どれぇ〜、少し貸してみぃ〜〜〜♪」

「あっ、どうぞ♪」

-カチャ!-

「ほほうっ!ほほっ〜〜〜!?

…ほっ!?」

「ほっ!?どうしたんですかっ!?」

「これはマニアックじゃの〜〜〜!」

「へぇ〜っ!」

…いいのかなっ!?

…悪いのかな?

-カチャカチャカチャ-

「これ、わしに貸してみんかぁ…?

直しちゃるぞい!」

「…えっ、

…まだ壊れてるんですか?」

…おりぇが直したくらいじゃ

ダメだったのか…!

-しょぼ〜ん-

「いやいやいや〜〜!

中々良く直しておてるよ〜〜ん♪

ただの〜、部品が足りておら〜んっ♪」

「ああ〜っ、そうだったのか!

どうりでスカスカしてたわけだ♪」

「オヌシィィ!変わっておるの〜〜♪」

「えっ!そうですか?

そうなのかな…?」

「がはっ!がはっ!

がはははは〜〜〜っ!」

-ブウッ〜〜〜!-

「はっはっはっ!

…むっ!

…く、臭いっ…!」

「すま〜んの〜っ♪

ひり出してしもおたーっ!

がっはっはっ♪」

「はっはっはっ…

…ぐえぇ〜っ…おえっ…!」

-ばた〜〜んっ!-

「おっ!?だ、大丈夫か〜っ!?」

-ごろん-

「ぐが〜ぐが〜」

「こやつ〜っ!

屁が臭くて気を失ってしもうた上に、

そのまま寝ておるぞ〜〜〜!?」

-ズルズルズル-

「がはっ!がはっ!がはは〜〜!

家に連れて帰るかな〜〜〜!

…よいせっ!」

-ブウウウッ!!-

「がはっ!がはっ!

がははははははは〜〜〜っ!!」

-ズルズルズルズル-


語らいの一時♪


-…かこーん-

…い〜ぃ鹿威し(ししおどし)だな〜っ!

…って、また水を使うものだな…?

水不足って言うわりには、

水が豊富だな、ここは…?

-がらがら!-

「おおっ!お待たせっ!」

「あっ!この間はどうも!

じっぺいです♪

そしてこれはカッコントウ♪」

「はは〜!

シンヨウ先生の横で、

ずっとそうめんばかり食っとったやつだな!」

「はっ、恥ずかしい…!」

-テレッ-

「若いうちは皆そうじゃ〜〜!

食い気、好奇心、それに色気とな!

大体、相場が決まっておる!

がっはっはっは!」

なんだかえらく気っ風の良い人だな〜!

「先生から聞いたぞ!

‘マージナル・アイランド’から、

来たそうじゃの〜!」

「はっ、はい!

こっちではそう呼ぶってことを、

先週少しだけ勉強しました!」

「ははぁ〜!

随分と絞られているようじゃなぁ〜!

がはは〜っ!」

-コクッ-

「何となく嫌な予感がしていたんですが、

この山に入ったら、

必ず勉強しなければならないんですね…」

「がはっはっ!

若い身空にはキツい仕置きじゃの〜〜〜!

ワシも逃げ出したいわ〜〜!」

「はっはっはっ♪

おじさんもですか!」

「がっはっはっ!

ここの連中は生真面目過ぎるわ〜〜!

さて、なんでも良いぞ!

わしのカラクリ、発明、実験の所産を

楽しんでくれぇ!」

「あっ!そっか♪

ええっと!まずは、

水がないのになんで鹿威しが出来るのか、

教えてください!」

「がっはっは!

あの添水(そうず)は、

磁性流体と電気回路の実験じゃ〜!

水は使っておらん!

がっはっは!」

「…そ、そうず?

じ、じせいりゅうたい???

なんですかそれっ!?」

「話すと長い!

手短に言うと、

コンピュータを作っておるのじゃ〜〜〜!」

「みっ、短い!」

こ、こんぴゅ〜た?

「こんぴゅ〜たって、なんのことですか!?」

「がっはっはっは!

おぬし持っておるではないかぁ〜!」

んんっ!?

おりぇが?

「それじゃ〜〜っ!

お腰に付けたモモタロさん!

箱を開けたらドンガバチョ!」

「こ、こりぇ〜!?」

この黒い箱がっ!?

-ガチャ-


そうめんずるずる!!

-ズルル!-

う〜ん!

うまいっ♪

このそうめん、茹で具合がっ抜群だっ♪

おりぇ、このくらいコシのある

そうめんが好きだな~!

-ズルズル!-

シ「どうじゃ!うまかろう!?」

-ずるり-

「はいっ!うまいですっ!」

-ズルズルズルズル!-

ツ「わたしも楽しみにしていたんですよ♪」

-ズズズッ-

ツ「今年の水不足は一段と深刻で、

これが今年の初そうめんになります♪」

「…そうなんですか…

こっちは水不足がひどいんですね…」

-ズッ-

?「そうなんじゃ!

山の恵みがあるものの〜、

山を捨てるものも多いぃ、のっ!」

-ずるずるずるずるずるずるずるる!-

なんかおもしろいおじさんだな♪

-ズルズルズルズル!-

-ズズズズッ-

-ズヒョヒョヒョヒョ!-

ツ「…しかし植衛門どのの、新たな街作り、

上手くいきそうですな♪」

-ズズッ-

シ「うむっ♪

この調子なら、新しい土地にも行けようぞ!」

-ずるずる-

「植衛門さんって、このおじさんのこと?」

-ズズズ!-

ツ「そうです♪

この学坊に、

いや、今後の日の本に

なくてはならない人です!」

ずるっ!

植衛門「ははは〜!照れますなーっ!」

シ「良かったら今度、

二人っきりで会ってみるかの!?」

「…えっ?それどういう意味ですか…!?」

植衛門「平たく言えば、

ワシと合コンということじゃなぁ〜〜〜!」

-ずるずるっ-

シ「ヨシッ!

ワシがせってぃんぐしてやろうっ♪」

-ズビズビズビ-

シ「めんつゆも、うまいの〜!」

ご、ごうこんの…

…せってぃんぐ?

…なんだかおもしろそうじゃまい!

-ズッ-


大流しそうめん大会!


-ひゅるひゅるひゅる〜っ-

-ずささっ!!-

「とりゃあっ!!」

「しまった〜〜〜っ!!うぬぬ〜〜っ!!」

な、なんて壮大なスケールの

流しそうめんなんだ!

あ、あんな山のてっぺんから、

わざわざ…!

「おおっ、やっておりますな!」

「むぅ…!

…またワシの書物がびしょ濡れじゃ…!

…それにお気にの枕もの…!」

「今年は水不足が一段と深刻になりましたので、

心配ご無用ですぞ♪

濡らす程の水があり申さん!

はっはっはっ♪」

「…そうかっ!

今年はワシも安眠できるのじゃな!

良かった良かった♪

お気にの枕を高くして眠れるわの♪」

そ、そこ…!?

み、水不足は…?

「今年より、

植衛門どのの新たな試みも

上手くいきましたので

もう水が飛び散ったり、

先生の部屋にそうめんが落ちることは、

ありませんぞ♪」

「さすが植衛門どのじゃな♪

…良かったワシの枕!」

…そうめんまみれの部屋って、

ちょっと見てみたいかも…!?

-ひゅるるるるる-

ありぇ!?

いまそうめんの固まりが、

空を飛んでいたぞ!?

-ひゅうううう〜-

-バシッ!-

「おおっ、御見事♪

そうめんが空を舞っておりますぞ!」

「うむっ♪

汁ひとつ飛び散っておらぬ、見事じゃ!」

「さすがは植衛門どの!」

-タッタッタッ-

-プゥ〜-

「おお〜っ!

殿方!

ご覧になられましたか~っ!?」

「おおっ♪植衛門どの!

実に見事じゃの〜♪」

「ありがとうございます!

皆の力が大きかったようで~!」

-プゥ-

「これなら、うまくいきそうじゃの♪」

「はいっ!」

何の話してるのかな?

そうだ、今のうちにおりぇもそうめんを!

-いそいそ-

-モグモグモグモグモグ!-


仁の人ツネタミ!


-トットットットッ-

「せんせぇ〜っ!

せんせ〜〜〜ぇっ!」

「おおっ、ツネタ!今戻ったぞ♪」

おっ!?

なんか感じのいい人だなぁ!

優しそうだ~♪

「お早いお戻りで!」

「うむっ、少しヤボ用が出来てな♪」

「野暮用ですと!?

…して、こちらのお方は?」

「この者はにょるじっぺい!

セイタロウどのの森で出会うて、

火の山を目指しておるそうじゃから、

ここまで連れてきたのじゃ♪」

「ミチノクからここまで…!

それは大変なお戻りで…!」

「…あっ、あの、初めまして♪

おりぇの名前はにょるじっぺい!

これはカッコントウです♪」

-ぺこり-

「これはこれは!

わたくしはツネタミオ。

ツネタと呼ばれております!

初めまして!」

-ぺこり!-

「あ、いやいやこちらこそ!」

-ぺこり、ぺこり♪-

「そちらの葛根湯は、行商ですか?」

「あっ、いえ!

これはただの、

…新聞紙を丸めただけのものです…!」

なっ、何だかまた説明するのが

ちょっと恥ずかしいなぁ…

「ほぉ!」

「あっあっあっ!あのですね!

本当は‘草一文字’っていう

太刀を持っていたんですけど、

大河を渡る途中に落としちゃって!」

「ほうほう!それでっ!?」

「あの、東の都でこれをもらったから、

取り敢えず腰にさして…」

「…ははぁ〜♪なるほど!」

「…んえっ?」

「なるほどなるほど!

納得いたしました!

『世の憂いを一刀の下に、世直しカッコントウ』

というわけですな♪」

「…え…ええぇ〜!?」

「はっはっはっ!

このように素直な若者じゃ♪

ワシが連れてきた理由もわかろう!」

「なるほどなるほど!納得いたしました!

『鉄は熱い打ちに打て』

ですな♪」

???

…何だか嫌な予感が…!

「はっはっはっ♪

では参ろうかの!」

「参りましょう♪

今日は皆、張り切って

そうめんを打っておりました!」

「…まさかおヌシたち!?

またワシの学坊から、

そうめんを流す気なのかのっ!?」

「ハッハッハッ!

一切、水は無駄にしておりませんぞ♪」

「左様なことを申しておるのではない!

なぜワシの学坊の上から、

毎年っ毎年っ、行うのじゃ!?」

「人の上に立つお方は、

お手本となりませぬと!

ハッハッハッ♪」

「む、む、むっ!

…好きにせいっ!」

…なんだかよくわからないけど、

すごい状況に

出くわしてしまったような気がするぞ…!!

…しかしきっと、

美味し~流しそうめんなんだろうな!

-ぐぅ〜っ-

それにしても、

水不足は…大丈夫なのかなぁ…?